渡部 善隆:
科学技術計算用関数ライブラリC-SSL II/VPの紹介,
九州大学大型計算機センター広報, Vol.31, No.4 (1998), pp.207-217.


1999年1月5日よりC言語およびC++言語から利用できる科学技術計算用関数ライブラリ C-SSL II/VP(正式名称:UXP/V C-SSL II/VP V10)をスーパーコンピュータ VPP700/56上で公開しています。 本稿はC-SSL II/VPの特徴、具体的な利用方法、オンラインマニュアルの参照方法についての説明です。

センターでは連立1次方程式、固有値問題、乱数発生などの汎用的な機能を持つ FortranサブルーチンライブラリとしてSSL II/VPP, SSL II/VP, NUMPACを公開しています。 これらのFortranライブラリ中でSSL II/VPはC言語からも直接呼び出すことができます。 しかし利用の際には配列の格納方法に注意を払わなければならず、 場合によっては行列を転置してサブルーチンに渡したりする必要もあります。

C-SSL II/VPはFortranのSSL II/VPの中から使用頻度の高いものを 自然なインターフェイスで利用できるC言語の関数の形で提供しています。 配列の格納順序の変更も不要になりました。 プログラミングと実行可能ファイルの作成手順に少々``くせ''があるものの、 慣れてしまえば数値計算の強力な道具の一つになることと思います。 本稿ではVPP700/56についての基礎的な知識を仮定しています。 11ページ。

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