渡部 善隆:
いつ反復計算をやめるべきか? 〜収束判定基準の設定方法〜,
九州大学大型計算機センター広報, Vol.32, No.1 (1999), pp.11-30.


この記事は、数値計算において頻繁に用いられる反復計算の収束判定基準と 収束判定用定数の設定方法について簡単にまとめたものです。本論は4章です。 2章と3章は4章で使用する用語の説明にあてられています。 ノルムや誤差について十分な知識をお持ちの方は2章や3章を 飛ばしてお読みいただいて結構です。

反復計算が確実に真の解に向かって行くという保証(収束証明)と、 反復を途中で打ち切った時の誤差限界を与えることは数値解析学の重要な使命です。 しかし、すべての反復計算においてこの二つ(収束証明と誤差限界)が理論的に 保証されるわけではありません。したがって、実際に反復計算を用いる場合に極めて 重要な設定項目は、どのような収束判定基準を用いていつ反復を終了するかを決定する ことです。 そのとき、計算の限界の検出という意味で根拠を持ついくつかの判定基準があることを 知っているのは決して無駄ではないと思います。20ページ。

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