渡部 善隆:
流体解析ベンチマークコードによるハイパフォーマンスコンピュータの性能評価,
九州大学情報基盤センター広報 全国共同利用版, Vol.4, No.1 (2004), pp.15-29.


これまでのハイパフォーマンスコンピュータは,「ベクトル並列型計算機 vs. PCクラスタ」という構図であり,並列計算機の性能を引き出すためには, MPIを代表とする分散メモリ環境を意識したプログラミングが必要でした. しかし最近は,32CPU以上を持つ共有メモリ型の計算機が次々に開発され, OpenMPやスレッド並列,自動並列化による大規模数値計算も盛んに行なわれつつあります.

異なるアーキテクチャを持つ計算機群を評価するためには, CPUの単体演算性能の他にも,ネットワーク転送性能,メモリのロード/ストア性能, それらを実現するOS,コンパイラ性能など様々な角度からの検証が必要です.

本稿では,その「切口」のひとつとして,圧縮性および非圧縮性流体解析 ベンチマークコードを用いて測定した共有メモリ型並列計算機,PCクラスタ, ベクトル並列計算機の性能評価結果を紹介し,得られた知見を幾つか報告します. 15ページ.

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