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Prosperの使い方
A LaTeX class for writing transparencies


以下はLaTeXのスライド作成クラスファイルProsperについてのメモです.
最終更新: 2004年10月21日


■ 入手先
■ 利用方法
  • Prosper作者のFric Goualardさん作成マニュアル(ダウンロードファイル添付)
  • 『prosperを使おう』池田 大輔,渡部 善隆 (22ページ)
  • 『prosperを使おう(2)』池田 大輔,渡部 善隆,藤野 清二 (26ページ)
■ Windowsでの利用
Windows PCでProsperを利用したメモです.環境は以下の通りです.
SONY VGN-S70B, Microsoft Windows XP Home Edition Version 2002 Service Pack 2, Intel(R) Pentium(R) M processor 1.5GHz, 1GB RAM.
  • pLaTeXのインストール

    『[改訂第3版]LaTeX2e美文書作成入門』奥村 晴彦
    技術評論社, 2004, ISBN4-7741-1940-7, 2,980円.
    付属のCD-ROMpLaTex2eをインストールしました. 上の環境では,付録Gに従って問題なく実行できました.

  • Prosperのインストール

    入手先のhttp://prosper.sourceforge.net/からファイルをダウンロード します.実行時の最新版はprosper-1.00.4.tar.gzでした. 拡張子.tar, .gzはUNIX(でほぼ)標準のディレクトリを tarコマンドでひとつのファイルにまとめて gzipコマンドで圧縮しているファイルであることを意味します.

    Windowsにインストールするためには,ファイルの圧縮を解除(解凍)して 展開する必要があります.方法としては,

    • 一度UNIX計算機で解凍・展開を行なって転送
    • Windows環境に解凍・展開のコマンドをインストール
    などが考えられます. ここでは,Cygwinと呼ばれる,Windows OSで多くのUNIXコマンドが利用できる 環境を事前に構築した上でインストールを行ないました.
    1. Cygwinを起動.
    2. prosper-1.00.4.tar.gzをCygwinのホームディレクトリから 見える適当な場所にコピー.
    3. Cygwin付属gunzipコマンドとtarコマンドを用いて ファイルを展開.
      $ gunzip prosper-1.00.4.tar.gz (ぽこ)
      $ tar xvf prosper-1.00.4.tar (ぽこ)
      
      新規にフォルダ prosper が作成されます.

    4. pLaTex2eをインストールしたドライブ(例ではCドライブ) の\usr\local\share\texmf\tex\latex\miscprosperフォルダを移動.
      \usr\local\share\texmf\tex\latex\miscはpLaTeXが標準で参照するスタイルファイル集のフォルダです. その他にも環境変数 TEXINPUTS を設定する方法もあるそうです (Windowsでは試したことはありません).

  • dviファイルの作成

    マニュアルに従ってスライドを作成します。 特に Windows 環境での注意点はありません。 日本語のファイル名は避けた方がいいかもしれません. テスト環境ではテキスト編集はMedowを, dviファイル作成はCygwinから platex コマンドを用いました. 残念ながらこの時点で(dvioutなどを用いての)プレビューは出来ないようです.さらにPostScriptファイルへ変換します.

  • PostScriptファイルへの変換

    test.dvi ファイルから dvipskコマンドを用いてPostScriptファイル test.ps ファイルからを作成します. 綺麗な数式を得るためにはType 1フォントを利用する必要があります. フォントが「がたがた」している場合は以下のオプションをお試しください.
    dvipsk -D 600 -P dl test (ぽこ)
    

    上のオプションは最後の段階でPDFファイルに変換する直前に指定すればよく, 作成段階では
    dvipsk test (ぽこ)
    

    でも構いません.

  • PostScriptファイルのプレビュー

    PostScriptファイルを表示するソフトとしては GSview がお勧めです. 本には GSview のもとになる Ghostscript が付属していますが GSview は 入っていません.スライド作成の際は PostScript ファイルで仕上がりを確かめる 必要があるため,日本語化された Ghostscript + GSview を以下のサイトからインストールしました.

    丁寧なインストールガイドがありますので,手順通りに進めば問題はないと思います. 注意点として,ユーザ名を日本語にしている場合にフォルダーの 作成に失敗することがあります.テスト環境では administrator にして全ユーザーに インストールしました.

  • PDFファイルへの変換

    PostScriptファイルからPDFファイルへの変換を行なってはじめてアニメーション機能が利用できます. 変換はAdobe社のAcrobat 6.0(有料)付属の Adobe Distiller 6.0 を用いました. ps2pdf, dvi2pdfコマンドは試していません.

    注意点として,PostScript, EPS形式の画像を取り込んだPostScript ファイルを変換する場合には解像度を調整しないと図がボヤけて 表示されることがあります.これは変換の圧縮率を調整することで解決できます. Adobe Distiller を起動して「設定」→「ジョブオプション」の「圧縮」の項目の dpiを最高値に,画質を「高」にすれば問題ないでしょう. もちろん出来上がりのファイルは大きくなるので, あとは画質/ファイルの大きさ/表示速度の兼ね合いになります. 設定したジョブオプションは例えば「prosper」などの名前で保存しておくと後に使い回すことができて便利です.

  • Acrobat Readerによる表示

    完成した PDF ファイルはフリーの Acrobat Reader で表示することができます. 全画面に切替えるには Ctrl キーを押しながら L を押し下げます. 全画面表示をやめるには Esc キーです.

■ 注意点
  • 日本語が文字化けする
    漢字コードの設定の問題かもしれません. Windows の Meadow では M-x set-buffer-file-coding-systemjapanese-shift-jis を試してみてください.
  • PDFファイルのしおりが文字化けする
    松本 隆太郎さんのページ にしおりの文字化けを修正する perl スクリプトが公開されています. 変換は PostScript ファイルの段階でおこないます. UNIX では修正を確認しています. Windows では perl のインストールが必要なため未確認です.おそらく Windows 版 perl も公開されていることから可能だと思います.
  • スライドの右端が切れる
    Acrobat Distillerの場合は,「ジョブオプション」→「一般」の 「デフォルトページサイズ」の「高さ」の数字を少し大きめに設定し, 新しいジョブオプション名をつけて保存すればうまく行くと思います.
    ps2pdf で変換する場合は -sPAPERSIZE=a4 オプションを指定すれば 右が切れません.

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