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4.3 ポート転送によるPOP利用例 (Netscape Messenger)

作成したショートカットからTTSSHを起動します.すると相手計算機へのSSHによ る接続が開始します.SSHによる認証の後,ログインが終了しますと,SSHによる ポート転送の準備が終った事になります.POPクライアント利用中はロ グアウトしないで下さい.ログイン期間中はSSHによる転送が有効ですけれども, ログアウトしてしまうとSSHの転送も終了してしまうため,POPクライアントは相 手計算機の応答がないものと見倣してしまい,メールの取得ができません.ログ アウトしてしまった場合は,もう一度起動して再度ログインして下さい.

次にポート転送したいアプリケーションを起動し,POPサーバの設定で,サーバ 名を自分自身を表すlocalhost (または127.0.0.1)に,ポート番号を``40000''に して,メール転送プロトコルをPOP3として指定します.ここでは「Netscape Communicator Versionl4.6英語版」の設定例を説明します.

まず[Edit]メニューの[Preferences]項目を選び,「Preferences」ウィンドウを 開きます.図13が「Preferences」ウィンドウです.次に,

図 13: Netscapeの設定例 (1)

13のように,[Mail & Newsgroups]項の[Mail Server]項を表示させ,[Add]または[Edit]ボタンを押し て図14のように,「Mail Server Properties」ウィンドウを表示させます.

図 14: Netscapeの設定例 (2)

サーバの種類は[POP3]を選びます.[General]タグを押し,サーバ名を ``localhost:40000''にします.これは接続先として,計算機は自分自身 (localhost)の40000番ポートを指定する,という意味です.最後に,本当の接続 先でのユーザ名を入力します.このように設定しておけば,POPでメールを取得 する場合の通信を暗号化する事ができます.

図 15: ポート転送時の状態(netstatコマンド)

15にポート転送中のnetstatコ マンド実行結果を示します.firebirdと名前を付けたWindows計算機から, wisdom.cc.kyushu-u.ac.jpへ,ポート転送を用いてPOPの通信を行なっていると きの結果です.図によると,firebirdの1133番ポートととlocalhost:40000 の間 に通信が確立している事がわかります.これはクライアントが自分自身の40000 番ポートとPOPによる通信が行なっている事を示しています.また,firebirdの 873番ポートとwisdomの22番ポート(SSHのポート)の間に通信が確立しています. この最後の通信がSSHによる暗号化通信で,ポート転送によるPOPの通信を行なっ ている部分です.

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平成12年1月7日