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: Mewの設定方法 : 3. UNIX上でのポート転送 : 3.1 ポート転送コマンド

3.2 ポート転送例 (POP)

九州大学大型計算機センターのライブラリサーバ(wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp) に届いているメールを,自分が利用している計算機(myhost)へPOPを用いて取得 する,という場合の実行例を示します.ここで九州大学大型計算機センターでの ユーザ名(利用課題番号)は``a70099a''とします.myhost側でポート転送に用い る一時的なポート番号は40000とします.40000という大きな番号にしているのは, UNIX系OSの場合小さな番号(1024以下)のポートはOSが管理しているので一般ユー ザ権限では利用できないからです13#13. ポート転送のためのコマンドは,以下のようになります.


 myhost % ssh -l a70099a -L40000:wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp:110  wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp

``myhost %''の部分はコマンド入力プロンプトです.``-l a70099a''とい う部分が増えているのは,接続先計算機でのユーザ名の指定です.

上記のコマンド入力後,パスフレーズの入力あるいはwisdomのパスワード入力と いった認証作業が行われます.wisdomへログインすれば,ポート転送の準備終了 です.POP対応した電子メール用ソフトで,接続先を自分自身(localhost)の 40000番ポートに指定して接続すれば,SSHのポート転送を用いたPOP接続ができ ます.

図 7: telnetによる転送の確認

% telnet localhost 40000
Trying 127.0.0.1...+
Connected to wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp.+
Escape character is '^]'.+
+OK YAT server ready (version 3.12p.2 at wisdom)/
quit

7は,telnetコマンドによってlocalhostの40000番ポート に接続する様子を示しています.1行目は自分自身(127.0.0.1)に接続しようとし ています.しかし次の行では wisdomへ接続し,POPサーバプログラムであ るYAT serverからのからの応答があったことが分かります.この時のポート番号 の様子を図8に示します.

図 8: netstatによるポート転送の様子
myhost(接続元)のnetstat (OS:FreeBSD3.2)
 tcp    0      0  myhost.1009            wisdom.ssh             ESTABLISHED
 tcp    0      0  localhost.40000        localhost.1403         ESTABLISHED
 tcp    0      0  localhost.1403         localhost.40000        ESTABLISHED
 tcp    0      0  localhost.40000        *.*                    LISTEN
wisdom(接続先)側のnetstat (OS:Solaris2.4)
 wisdom.22      myhost.mydomain.ac.jp.1009 17520      0  8760      0 ESTABLISHED
 wisdom.56713   wisdom.pop            8192      0  8192      0 ESTABLISHED
 wisdom.pop     wisdom.56713          8192      0  8192      0 ESTABLISHED



平成12年1月7日