九州大学大型計算機センターのライブラリサーバ(wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp) に届いているメールを,自分が利用している計算機(myhost)へPOPを用いて取得 する,という場合の実行例を示します.ここで九州大学大型計算機センターでの ユーザ名(利用課題番号)は``a70099a''とします.myhost側でポート転送に用い る一時的なポート番号は40000とします.40000という大きな番号にしているのは, UNIX系OSの場合小さな番号(1024以下)のポートはOSが管理しているので一般ユー ザ権限では利用できないからです13#13. ポート転送のためのコマンドは,以下のようになります.
myhost % ssh -l a70099a -L40000:wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp:110 wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp |
``myhost %''の部分はコマンド入力プロンプトです.``-l a70099a''とい う部分が増えているのは,接続先計算機でのユーザ名の指定です.
上記のコマンド入力後,パスフレーズの入力あるいはwisdomのパスワード入力と いった認証作業が行われます.wisdomへログインすれば,ポート転送の準備終了 です.POP対応した電子メール用ソフトで,接続先を自分自身(localhost)の 40000番ポートに指定して接続すれば,SSHのポート転送を用いたPOP接続ができ ます.
% telnet localhost 40000 Trying 127.0.0.1...+ Connected to wisdom.cc.kyushu-u.ac.jp.+ Escape character is '^]'.+ +OK YAT server ready (version 3.12p.2 at wisdom)/ quit |
図7は,telnetコマンドによってlocalhostの40000番ポート に接続する様子を示しています.1行目は自分自身(127.0.0.1)に接続しようとし ています.しかし次の行では wisdomへ接続し,POPサーバプログラムであ るYAT serverからのからの応答があったことが分かります.この時のポート番号 の様子を図8に示します.
myhost(接続元)のnetstat (OS:FreeBSD3.2) |
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tcp 0 0 myhost.1009 wisdom.ssh ESTABLISHED tcp 0 0 localhost.40000 localhost.1403 ESTABLISHED tcp 0 0 localhost.1403 localhost.40000 ESTABLISHED tcp 0 0 localhost.40000 *.* LISTEN |
wisdom(接続先)側のnetstat (OS:Solaris2.4) |
wisdom.22 myhost.mydomain.ac.jp.1009 17520 0 8760 0 ESTABLISHED wisdom.56713 wisdom.pop 8192 0 8192 0 ESTABLISHED wisdom.pop wisdom.56713 8192 0 8192 0 ESTABLISHED |