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汎用UNIXサーバ : 新 kyu-cc

まずは今回の更新の主役となる計算機の汎用UNIXサーバについて説明します.機 種は富士通社のGP7000Fモデル900です.この汎用UNIXサーバのインターネット上 におけるホスト名は,旧汎用計算機のホスト名と同じ kyu-ccです.ホスト 名が同じであることが示しているように,この汎用UNIXサーバは,1999年12月末 に廃止される汎用計算機kyu-cc(富士通M-1800/20U, OS:富士通UXP/M)が担当して きた,FortranやCプログラムの開発・実行,各種アプリケーションプログラムの 利用などの,数値計算やデータ解析に関する機能を引き継ぐ計算機です.また, 同様に廃止されるライブラリサーバwisdom(富士通S-4/1000E, OS:Solaris2.4)が 担当してきたフリーソフトウェアの利用といった機能も同様に引き継ぎます. (wisdomは,その機能の一部としてメールサーバを含んでいました.メールサー バの機能は新しいwisdomが引き継ぎます.2.3節をご参照下さ い) 汎用UNIXサーバの外観を図2に,性能諸元を表 1に示します.

図 2:GP7000Fモデル900の外観
富士通GP7000F
表 1:汎用UNIXサーバ 諸元
項目 性能
機種 富士通GP7000F モデル900
CPU SPARC64-GP(300MHz)
プロセッサ×64個
主記憶 64GB,共有メモリ型
OS Solaris7

新汎用UNIXサーバは,動作周波数300MHzのCPU SPARC64-GPプロセッサを SMP(Symmetrical Multi Processing)方式で64個搭載しており,主記憶は全体で 64GBあります.主記憶はCPU間で共有される共有メモリ型の並列計算機です.本 センターのスーパーコンピュータVPP700/56は行列計算に威力を発揮するベクト ルユニットを備えた分散メモリ型のベクトル並列計算機ですが,新汎用UNIXサー バは共有メモリ方式のスカラー並列計算機です.

図 3:共有メモリと分散メモリ
共有メモリと分散メモリ

汎用UNIXサーバに搭載されるOSは,サン・マイクロシステムズ社のUNIX系OSであ るSolaris7です.Solarisは広く用いられているので,Solarisを搭載するWSを持 つ研究室も多いのではないでしょうか.Solarisを搭載する計算機上で作成した プログラムのバイナリファイルは,汎用UNIXサーバでそのまま実行できる可能性 があります.SolarisでなくともUNIX系OSで作成したプログラムは,比較的少な い作業で汎用UNIXサーバに対応したプログラムに変換できるでしょう.

汎用UNIXサーバのFortranコンパイラは自動並列化機能も備えています.研究室 のWSでFortran数値計算プログラムを実行している方は,汎用UNIXサーバの多数 の高速CPUと大きなメモリ空間で,大規模計算を行ってみてはいかがでしょうか? 汎用UNIXサーバ上で利用できるプログラミング言語,ライブラリ,アプリケーショ ンソフトウェアについては第3節を御参照下さい.



平成11年12月11日